COLUMNコラム

セミナーレポート「LTVを高める!非ゲームアプリにおけるユーザーエンゲージメントの向上」

2020年06月29日

新型コロナウイルスの影響下、緊急事態宣言真っ只中の2020年5月21日にオンラインセミナーが開催されました。テーマは、『どのようにしてアプリのLTV(Life Time Value)を高めていくのか』
CX (カスタマーエクスペリエンス) の設計~改善とユーザーエンゲージメント、その両立の実現性をどのように実現するかなど、SHIFTがもつノウハウが惜しみなくシェアされたセミナーの内容をレポートします。

CX(カスタマーエクスペリエンス)の設計~実現に向けたソリューションとは

「私は在宅勤務をすでに2ヶ月つづけていますが、このタイミングでここぞとばかりに積極的にさまざまなウェブサービス、アプリを使ってみています。便利だなぁ、面白いなぁと感じる反面、コモディティ化しているものも多く、一度使っただけで再び訪れることがないだろうサービスにも複数出会っています。本当に囲い込み競争が激しい時代だなと」「一方、5Gの到来で2035年には13兆ドルのビジネスインパクトになるといわれているから、市場があることは間違いない。よりこの競争を勝ち抜くためには、顧客との深い関わりがこれからもっと必要になってきますね」SHIFT花井は事前のインタビューでそう語っていました。

 

株式会社SHIFT コアビジネス営業部 部長 兼 CX デザインサービス推進
株式会社アッション 取締役/株式会社さうなし取締役 花井裕正
 
ITコンサルティングファームを経て、当時50名の株式会社SHIFTに参画。営業組織の立ち上げとマネジメント、SFAの導入を行い、組織拡大を牽引。4,000名規模への成長に大きく貢献する。現在は、SHIFTのデータ資産やメソッド、グループ資産を利用し、当たり前品質から顧客のサービスの魅力的品質向上のための新しい価値CX デザインを提供。数社のIT企業にて取締役としても参画中。

  

  

SHIFTは10年来、ソフトウェアテストの業界で圧倒的な成長をつづけ、昨年2019年には東証一部に鞍替えをしたソフトウェアテスト業界を牽引する会社の一つです。

SHIFTのメインビジネスであるソフトウェアテストは仕様書通りに動いているかどうかのチェックを行う、リリース前の最後の砦を請け負うというものです。そのため、多くのソフトウェアテストを受託するなかで「仕様書に記載がないが、ユーザーの行動を阻害する不具合」に数多く出会ってきました。

テストの過程で発注者に対し不具合を報告していくのですが、「その約30%が仕様に記載のないものとして扱われ、リリース前の改善は見送られている」と花井は言います。

改善が見送られた不具合がサービスの品質に大きく影響するということを証明してきたSHIFTは、2020年3月に、これらの仕様書には記載がないがエンゲージメントを著しく下げる可能性のあるポイントを改善することで、ユーザーエンゲージメントを上げ、LTV(Life Time Value)向上に貢献する「CXデザイン」サービスをリリースしました。 本セミナーでは、「CXデザイン」サービスに盛り込まれているノウハウの一部を語りました。

ユーザーの行動を阻害する不具合とは? その1 “状態理解容易性”

「ユーザーの行動を阻害する不具合でよくあるものがいくつかあって、今日はそのなかの3つを紹介します」という前置きで話しはじめた、最初の不具合は“状態理解容易性”。

アプリのなかで会員登録をする際、ユーザーが一番気になるところは、会員登録ができたかどうかです。

いまだによく出会う“不具合”の一つがこのタイミングにあると花井は指摘しています。それは、“会員登録をしていても何も表示されない”というものです。

“会員登録完了”のポップアップが出るわけでもなければ、「メールを登録アドレスにお送りします」というような案内文が表示されるわけでもない。

ユーザーからすると「会員登録ができたかわからない…」という状態に陥りますが、実はこのポイントの多くは仕様の検討漏れでリリースされてしまうことが原因で、そのまま見逃されてしまう大きな阻害ポイントであり、ユーザーエンゲージメントを著しく下げるものだといいます。

ユーザー操作に伴って変更が行われた場合、“変更内容が正しく反映されたことを伝える”ことは重要なキーファクターです。こういった改善をするだけで、ユーザーの体験価値は飛躍的に向上するといいます。

ユーザーの行動を阻害する不具合とは? その2 “判断容易性”

つづいて“判断容易性”です。

アプリ提供者が見逃しがちな不具合として非常に多いものが、“判断容易性”を阻害する階層構造設計問題。

「例えば、マイページTOP画面から、自分が登録しているクレジットカードの情報を見ようとしてクレジットカードの情報の画面にいくとする。それから、ユーザーはマイページに戻ろうとしてその画面上にある戻るボタンを押す。結果、マイページTOP画面に戻れなくなるということがよくあります」

「ユーザー本人は、戻るボタンを押してマイページTOP画面(上図※1)に戻ろうとしているのですが、実はクレジットカード情報画面(上図※3)の戻るボタンを押すと、元々会員情報を登録する際に遷移してきている会員情報画面(上図※2)に遷移してしまうという構造になっています」ここに“不具合”が隠れているのだと花井は言います。

戻るボタンをクレジットカード情報画面(上図※3)から使うと、会員情報画面(上図※2)に遷移するというこの仕様。

システムの構造から考えると「前のページに戻る」という動作に対し、返す画面を会員情報画面(上図※2)としているため、ユーザーの動作に対して設計された通りの画面を表示させているのは確かですが、

ユーザーは今回、マイページTOP画面(上図※1)からクレジットカード情報画面(上図※3)に遷移しているため、遷移していないページになぜか連れられてきてしまったことになります。

ここからユーザーが混乱するという事象が生じ、離脱の原因となったり、不要なストレスをユーザーに与えてしまうことにつながります。 これに似た事象は多く発生していますが、開発側は見逃しがちであり、今稼働している多くのアプリで同様の課題がそのままにされてしまっているのが現実です。

ユーザーの行動を阻害する不具合とは? その3 “ユーザー自走性”

最後に、ありがちな不具合として花井が紹介したのは、“ユーザー自走性”を阻害する不具合です。

昨今、既存のサービスにおいても、サブスクリプション化へビジネスモデルを変更するなど、サービス提供の仕方が変わってきています。

本来であれば、会員からの情報取得のタイミングや、粒度もモデル変更に合わせて、変更していくべきですが、改善がされているサービスは少ないのが実状です。

例えば、当初設計した会員登録のタイミングをサービスのモデルが変わったにも関わらず変更していない、などが該当します。 「最初から会員登録をしないと、なかのコンテンツを閲覧することができないのか、もしくは閲覧後、気に入ってもらったタイミングで会員登録ができるような導線にするのかなど、目的に合わせて適宜変更していくことが必要ですね」と花井は言います。

上図の右モデルの場合は、ユーザー離脱は大きく、会員獲得率が下がるのが実情です。 また会員登録の中身の分かりやすさも非常に重要であり、サービスの提供方法の変更に合わせて、ユーザーの導線もチューニングしていく必要があります。

CX(カスタマーエクスペリエンス)を改善・向上させることのできるSHIFTの「CXデザイン」サービス

SHIFTの「CXデザイン」サービスでは、上記に述べたようなプリミティブな事象を独自に保有する膨大なデータを元に、早急に改善するための項目の洗い出しが可能です。

また、花井は、「ユーザーから支持され、L T Vを高めていくのであれば、まずは現存するUI・UXを早期に改善・向上させ、CX(カスタマーエクスペリエンス)を向上・拡大していくことが必要である」と言っています。 CX(カスタマーエクスペリエンス)は、今後ビジネスを拡大推進していく上で不可欠です。

CX(カスタマーエクスペリエンス)を改善・向上させていく第2ステップとして、SHIFTでは基盤(プラットフォーム)の体制構築支援も行います。定量的なデータ分析や、カスタマーサポート(CS)やカスタマーサクセスから吸い上げたVoC(顧客の声)の活用、それらを根拠づけるような定性的なユーザーテストを一括して請け負っています。

加えて、それに基づいたサービスデザインのコンサルティングも行います。 また、マーケティングのフェーズにおいては、CX改善・向上をするにあたり必要なデータ収集や目標に対して必要な顧客数の獲得を目指した集客をサイト制作から広告出稿、LPOやCRO、ABテストに至るまで一気通貫で行います。

まとめ

以上が本セミナーで花井が語った、CX (カスタマーエクスペリエンス) 改善・向上を行うための、SHIFTがもつノウハウです。

LTVを高めるために、CX(カスタマーエクスペリエンス)を改善・向上させ、事業をグロースさせていくことの重要性が十二分にわかるセミナーだったと言えます。 SHIFTの「CXデザイン」サービスは、まずは課題の洗い出しだけを依頼するといったライトなものから、中長期的なコンサルティングまで、プランの幅もさまざまです。これを機に、みなさまのサービスをCX(カスタマーエクスペリエンス)の観点から見直してみてもよいかもしれません。

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